日本医療秘書学会学術大会も12回目を迎え、「将来の医療を支える医療秘書」をテーマに、名古屋の地で2回目の開催となりました。開催にあたり、学会会長日野原重明先生をはじめ、多くの学会関係者の皆様にご尽力を賜り厚く御礼申し上げます。
さて、今日の医療技術は目覚ましい勢いで進歩を続けておりますが、一方で少子高齢化の加速、社会経済状態の変化、疾病構造の多様化等、医療を取り巻く環境は大きく変化しています。
さらに、救急医療や地域医療体制、医療保険制度のあり方、また昨年発生したエボラ出血熱は、感染症対策の難しさを露呈するなど、医療を取り巻く環境は、さまざまな問題や課題を抱えて厳しい状況があります。専門化、複雑化する医療現場における医療秘書は、医学・看護・その他医療技術等について一層知識を深め、すべての医療職と連動し、医療機関全体の機能を熟知し、チーム医療のコーディネータ的役割が担えるようスキルアップすることが重要です。
このような状況下において、会長日野原重明先生から「医療秘書は将来どう変わっていくか〜医療秘書の新しい役割〜」と題する基調講演、岩崎榮先生、原臣司先生からの教育講演を拝聴できますことは、現在医療秘書として活躍する者、今後医療秘書を目指す者、また学会関係者にとりましても大変意義深いものであり、感謝申し上げる次第であります。
また、学会員の皆様からは多くの一般演題を登録していただいたことに御礼申し上げますと共に、第12回学術大会が皆様の自己研鑽の場となり、資質向上の一助になれば幸いに存じます。
最後になりますが、学術大会開催に向けてご尽力いただいた準備委員の皆様、並びに運営委員の皆様に感謝申し上げますとともに、今大会が皆様にとって実り多いものになることを祈念いたしまして、挨拶とさせていただきます。