第19回学術大会の開催にあたって
大会長 浮舟 邦彦
新型コロナウイルスの「第5波」では、全国で80万人以上が感染し、重症者数が急増し医療体制が逼迫しました。2019年末以来、国内累計感染者数は180万人近くに及び、1万8千人を超える方が亡くなられています。衷心より哀悼の意を表します。
この間、医療秘書の皆さんは、戦場のような医療現場でチームの一員としてコロナ禍と戦い、現場を支え続けて来られました。対面での授業、オンラインでの授業と目まぐるしく変化した学生の皆さんや先生方も含めて、さぞストレスの多い日々だったと思います。さもあれ未曽有の環境下、体験したことのない苦労があった半面、新たな気付きや学びも多かったのではないでしょうか。
2年ぶりの対面での開催となる今学術大会は、そのメインテーマを「激動の医療情勢を支える医療秘書」~コロナ下で示す医療秘書の存在感~とさせていただきました。この激動の変化の中、医療秘書や学生、教員の皆様を取り巻く環境に、どのような変化や気づきがあったのか。皆様の体験を通して沢山の事例研究発表や貴重な提言が行われることを期待しています。
Withコロナは今しばらく続くと思われます。新たな戦いに備えるためにも医療のDX(デジタルトランスフォーメーション)化は避けられません。医療現場も大きく変化していくでしょう。今大会での研究発表と討議から、医療秘書のさらなる質の向上が図られ、新たな時代の存在感溢れる医療秘書像が展望されることを願っています。