素晴しい第7回の日本医療秘書学会でした。日野原先生の基調講演にはじまり、菊池先生の教育講演、一般演題の研究発表、そして、座長の中村先生をはじめ、井上先生、腰越先生、高井先生、真船先生によります、すばらしいパネルディスカッションを運営していただきました。そのお話の中で医療秘書の必要性、重要性というものが、それぞれの現場で脚光を浴びてきていることがわかります。第1回の学会から、回を重ねるごとにその方向にきているように思えてなりません。チーム医療の重要性、医師、看護師、コメディカルのスペシャリストの先生方が、その業務に特化した仕事をしていかなくてはいけない、その中で医療秘書業務あるいは患者さんへの接遇などを通して、医療秘書の皆さんの仕事がより専門化し、より重要視されてきているわけです。だからこそ、日野原先生がおっしゃいましたように、多くのことに主体的に取組み、課題を見つけ、それを解決して行く教養、また幅広い知識を自から求めていくことが大切になってきていると思います。
研究発表は学生さんサイドからの発表があり、教師サイドからの発表もあり、そして病院の現場におられる皆さんの発表がありました。このような学会はめずらしいのではないかと思うのです。それぞれがそれぞれの視点で一つの課題を見つけ、それにアイディアを盛込み一つの解決策を実行していきます。ある病院では時系列的にケーススタディーをあげながら、その病院で解決していっていることを発表していただきました。大変多くの、示唆を与えていただき、本当に成果のあった研究発表だったと思います。
医療秘書はスペシャリストとして、生涯教育の必要性が問われます。学生の方は、これから病院へ就職し、施設へ就職してからキャリアアップしていくことが大切になっていきます。まさにキャリアをこれから改革していくわけであります。どうか来年、再来年はその延長線上で医療機関の一員として、病院運営上の課題を見つけ、この場で発表していただきたいと思います。
日本医療秘書学会は第7回を迎えたわけですが、これから益々この学会が一つの示唆に富んだ、おもしろい学会として発展していけたらと願っております。そのためにも、総会で学会の規則を変えさせていただきました。医療関連機関実務者も正会員として参加していただき、多いに学習していけるような、そういう学会にしていこうということです。
来年は大阪で、学校法人 玉手山学園 関西医療技術専門学校 校長 鈴木隆一郎先生の、学術大会長のもとに第8回学会が開催されます。日野原先生の基調講演も楽しみにしております。益々盛り上がった学会にしていただくことを祈念いたしまして、そしてまたこのようなすばらしい学術大会を一年間にわたって、準備し、企画し、実行していただいた準備委員会、実行委員会の皆さんに感謝の意を表します。ありがとうございました。